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為替イブニング海外市場2024年12月10日

2024年12月10日
(コラム執筆時間:19時26分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円150.30~152.00
ユーロ円158.50~160.30
ユーロドル1.0480~1.0630
豪ドル円96.00~97.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

中国当局は金融緩和を含む景気支援体制を表明してはいるが、総じて信頼度は低く、相場への影響は限定的になっている。むしろ市場では米債券利回りの高止まりを背景に、再びドルを買い戻す動きが強まっている。反面、日米の政策方針の相違もあり、加速的な円売りには警戒感を深めているだけに、もう一段のドル上昇局面では戻り売りが優先されやすい地合いになっている。そんな中、豪準備銀行(中央銀行)金融政策会合は市場予想通り政策金利を据え置いたものの、中国経済と密にしているだけに他の先進国と同様、利下げ方針は変わっておらず、さらに下値を模索しつつある。そして最終的には世界的なリスク回避志向が根強く、米国の一人勝ち状態が続いている。ただ関税引き上げ問題が米経済に影響を及ぼす可能性も捨てきれないだけに、ドルロングの賞味期限切れも近づいていると見なした方が無難であろう。引き続き相場が大きく動意づいてからの始動が得策と見られる。

一方、ドル円は日米金利差が縮小する気配が希薄になっており、米債券利回りが4.2%台で高止まりしていることから、151円台半ば前後まで円売りが進行している。反面、リスク回避によるドルロングが積み上がっており、相対的には折り返し地点が視野に入りつつあるなど、152円台以上からの高値掴みには要注意だろう。引き続きレンジ幅ドル円150.30~152.00円を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは、1.05割れ目前で耐えているが、同レベル前後ではポジション調整買いが随所に散見されており、拙速的な下値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0480~1.0630を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、150円台半ば割れから押し目買いと共に、152円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは今朝と同様に、1.05前後から押し目買いと共に、1.06台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円152円台を視野に、同レベル前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は買い急ぐことなく、150円前後を中心に、150円台半ば割れから押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、ECBの利下げ観測を踏まえて戻り売りを優先している。現状では今朝と同様に、ユーロドル1.06台以上からナンピン売りと共に、1.05前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円150円半ば割れではロング、152円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は158円台半ば前後から押し目買いと共に、160円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は96円前後から押し目買いと共に、97円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円149.80152.50
ユーロ円158.30161.00
ユーロドル1.04301.0680
豪ドル円95.8098.80

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円149.80152.50
ユーロ円158.30161.00
ユーロドル1.04301.0680
豪ドル円95.8098.80
現在のポジション
ユーロ円ショート50,000☆159.80(SL160.30買い)
本日のSL実行ポジション
ドル円ショート50,000☆▼151.00(SL151.50買い)-¥25,000
2024年12月収支経過(02~10日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥100,000+¥50,000
ユーロ円-¥30,000-¥25,000
ユーロドル+¥39,400(+$250)
豪ドル円+¥35,000+¥105,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000★△150.50(149.50ロングカバー)+¥50,000
豪ドル円売り50,000★△96.50(96.00ロングカバー)+¥25,000
前日の売買 海外市場
ドル円売り50,000☆151.00(SL151.50買い)
ユーロ円売り50,000☆159.80(SL160.30買い)
豪ドル円売り100,000☆97.80(SL98.30買い)
本日の売買&予定 東京市場 
ドル円売り50,000151.80(SL152.30買い)
ドル円買い50,000150.30
ユーロ円売り50,000160.50(SL161.00買い)
ユーロ円買い50,000159.00
ユーロドル売り50,0001.0630(SL1.0680買い)
ユーロドル買い50,0001.0480(SL1.0430売り)
豪ドル円売り50,00098.30(SL98.80買い)
豪ドル円買い100,000☆△97.00(97.80ショートカバー)+¥80,000
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000152.00(SL152.50買い)
ドル円買い50,000150.30(SL149.80売り)
ユーロ円売り50,000160.30(SL161.00買い)
ユーロ円買い50,000159.00
ユーロドル売り50,0001.0630(SL1.0680買い)
ユーロドル買い50,0001.0480(SL1.0430売り)
豪ドル円売り50,00097.80(SL98.40買い)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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