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為替モーニング東京市場2024年12月11日

2024年12月11日
(コラム執筆時間:09時00分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円150.50~152.50
ユーロ円158.80~160.50
ユーロドル1.0450~1.0600
豪ドル円96.00~97.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

市場では来週のFOMCの動向に注目が集まっているが、FOMC委員は現在、金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間中であり、その動向を探る意味でも本日の米消費者物価指数(CPI)と明日の生産者物価指数(PPI)には集中せざるを得ない状況に置かれている。一連のトランプトレードを見越して、現時点ではドル買い戻しが優勢ではあるが、潜在的なFRBの利下げ志向は根強く、米債券利回り上昇も限定的になっているなど、今回も0.25%利下げと金利据え置き論が同居している。そして米国株式市場では持ち高調整もあって3指数揃って軟調に推移しているが、株価と為替相場の相関性が希薄になっており、依然として米国の一人勝ち状態に大きな変化はない。このため相対的にドルロングの手仕舞いは、時期尚早との見方も少なくない。とは言え、トランプ次期大統領のドル安志向も根強いだけに、もう一段のドル上昇局面では一旦清算入りと見なした方がリスクの軽減に繋がるであろう。

一方、ドル円は、米債券利回りの高止まりを背景に、再びドルを買い戻す機運が高まっている。ただ一時152円台まで上昇したものの、基本的には来週の日米政策方針を見極めたいとの思惑が働いており、安易にどちらにも仕掛けづらい状況にある。当面、ドルの高値掴みには注意しつつ、引き続きレンジ幅ドル円150.50~152.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは、明日のECB理事会における0.25%利下げは確実視されているが、最近の経済指標も弱含んでいる。このため一部では追加利下げが指摘される可能性もあるなど、拙速的な上値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0450~1.0600を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、150円台半ば前後から押し目買いと共に、152円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.04台半ば前後から押し目買いと共に、1.06前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円152円前後から売りを随時実施しており、現状では152円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は買い急ぐことなく、昨日と同様に150円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、ECBの利下げ観測を踏まえて戻り売りを優先しており、改めて戻りの鈍さが意識されている。現状ではユーロドル1.06前後からナンピン売りと共に、1.04台半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円150円半ば前後ではロング、152円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は159円前後から押し目買いと共に、160円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は96円前後から押し目買いと共に、97円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円150.00153.00
ユーロ円158.30161.00
ユーロドル1.04001.0650
豪ドル円95.5098.30

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円150.00153.00
ユーロ円158.30161.00
ユーロドル1.04001.0650
豪ドル円95.5098.30
現在のポジション
ドル円ショート50,000☆152.00(SL152.50買い)
ユーロ円ショート50,000☆159.80(SL160.50買い)
前日のSL実行ポジション
ドル円ショート50,000★▼151.00(SL151.50買い)-¥25,000
2024年12月収支経過(02~11日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥100,000-¥25,000
ユーロ円-¥30,000
ユーロドル+¥39,900(+$250)
豪ドル円+¥35,000+¥80,000
前日の売買 東京市場
豪ドル円買い100,000★△97.00(97.80ショートカバー)+¥80,000
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り50,000☆152.00(SL152.50買い)
ドル円買い50,000150.30(SL149.80売り)
ユーロ円売り50,000160.30(SL161.00買い)
ユーロ円買い50,000159.00
ユーロドル売り50,0001.0630(SL1.0680買い)
ユーロドル買い50,0001.0480(SL1.0430売り)
豪ドル円売り50,00097.80(SL98.40買い)
豪ドル円買い50,00096.00(SL95.50売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000152.50(SL153.00買い)
ドル円買い50,000151.00
ユーロ円売り50,000160.50(SL161.00買い)
ユーロ円買い50,000159.20
ユーロドル売り50,0001.0600(SL1.0650買い)
ユーロドル買い50,0001.0460(SL1.0400売り)
豪ドル円売り50,00097.80(SL98.30買い)
豪ドル円買い50,00096.00(SL95.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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