先週行われた「米主要3指数(PPI/CPI/小売売上高)」を経て、様相は様変わり・・・。
まず「PPI」は、想定通りに“緩やかな伸び鈍化(+0.1%/前年比+2.2%、コアは±0.0%/+2.6%)”が示されました。
マーケットはこれを「米利下げが機動的に行える」と捉え、「米9月50%利下げ」を囃しました。
一方で次に行われた「CPI」は、概ね“想定通り(総合前年比のみ、予想を下回る+2.9%)”となったものの、「米6月0.50%利下げを決定づけるものではない」と捉え、その思惑は逆に和らぎました。
そして最後の「米小売売上高」は“強め(+1.0%/コア+0.4%)”となり、「米景況感悪化」との思惑は急速に後退しました。
まさに「日替わりメニュー」の様相を示す中、思惑は次々と変遷し、つれてドル円も上を下へと乱高下しました。
こうして“146-148円のレンジ内”にて揺れ動いていたドル円は、15日NYタイムには“149.371円”へと駆け上がりました。
もちろん翌16日には「小売売上高後の上昇分」は全て吐き出し、“147.561円”へと値を落とすなど、まだ“底打ち→反発・上値模索”とはいい難い面があるのは事実です。
ただその前に「米雇用統計後の下落分」を全て取り戻したという事実がある以上、“頭打ち→再び下値模索”と見るのは早計といわざるを得ない…?
今週の注目は「ジャクソンホール(22-24日)」と、そして「衆院・閉会中審査(23日)」と見られます。
ただ「米利下げの有無」が焦点になっている際ならばいざ知らず、すでに「米9月利下げ」は確実視される状況になっています。
このためマーケットの注目は「その利下げ幅」に移っていますが、パウエルFRB議長が利下げ幅について言及するとは思えない…?
一方で後者に関しては、「内田副総裁発言」にてすでに“火消し”が行われました。
このため改めて「日銀早期利上げ」を蒸し返す展開も、やはり想定しづらいと見るのが妥当なところ…?
もちろん円キャリートレードは後退していますので、以前のような“ドル買い・円売り”は望むべくもありません。
ただ直近のような“ドル売り・円買い”も、やはり望みづらいと見たいところです。
そして直近の動きを鑑みれば、“もう一段の反発(上振れリスク)”を期待しつつ、きな臭い「中東情勢」等に目を配りたいところです。
《11:55》
FX・CFD・証券取引・外国為替のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-