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為替イブニング海外市場2025年2月13日

2025年02月13日
(コラム執筆時間:18時36分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円153.00~154.80
ユーロ円159.30~161.00
ユーロドル1.0330~1.0480
豪ドル円95.80~97.50
相場状況の振り返りと今後の展開予想

東京株式市場では円安基調を背景に日経平均株価が500円あまりの上昇を見せ、3万9000円台半ばまで上昇するなど、再び4万円台への期待が高まりつつある。トランプ米大統領がロシアのウクライナ侵攻に対して停戦交渉に向かったことも起因してはいるが、あくまでも希望的観測に過ぎず、現時点で過剰期待は禁物であろう。一方、米利下げ観測後退を踏まえて米債券利回りは上昇過程にあるが、同時に米債券保有国である中国や日本が大量売却に踏み切ったことも起因している。ただ日本の場合は円安の副作用によるドル売り・円買い介入に備えた結果であろうが、中国の場合は人民元安阻止もあるが、それ以上に中国経済失速を食い止めたい結果とも言える。いずれにしても違和感の残る債券利回り動向であり、過剰期待は自重局面に差し掛かっている。また週内にトランプ米大統領が相互関税について発表する可能性が高く、市場全般は関税発動を見極めたいとの思惑が働ききやすく、調整主導の展開に追いやられている。引き続き直近のレンジ幅を重視し、相場が大きく動意づいてからの始動が賢明であろう。

一方、ドル円は日米債券利回りが共に上昇過程にあり、依然として日米金利差が縮小する気配がなく、底堅い展開が予想される。ただ155円超の円安となれば円安の副作用を警戒する向きもあり、また政府日銀による政策金利の追加利上げが表面化する可能性も高く、拙速的な上値トライは慎重にならざるを得ない。引き続きレンジ幅ドル円153.00~154.80円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルはECB追加利下げ観測を背景に戻りの鈍さを意識せざるを得ないが、米国がロシアとウクライナの停戦交渉に向けて介入したこともあり、欧州圏での地政学的リスクは緩和されるとの期待もあり、拙速的な下値トライも慎重になっている。引き続き直近のレンジ幅1.0330~1.0480を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円前後から押し目買いと共に、155円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.03台半ば割れから押し目買いと共に、1.04台後半からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は今朝と同様に、現状ではドル円155円前後を視野に、同レベル前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は153円台半ば割れから少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、底堅い展開と判断しているが、心理的節目であるユーロドル1.05前後では上値の重さを意識している。現状では1.04台後半からナンピン売り共に、1.03台半ば割れから少なめの押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は繰り返しになるが、ドル円153円前後ではロング、155円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は159円台半ば割れから押し目買いと共に、161円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は96円割れから押し目買いと共に、97円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.50155.30
ユーロ円158.80161.50
ユーロドル1.02801.0530
豪ドル円95.3098.00

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.50155.30
ユーロ円158.80161.50
ユーロドル1.02801.0530
豪ドル円95.3098.00
現在のポジションン
ドル円ショート50,000☆154.30(SL154.80買い)
ユーロ円ショート50,000☆160.80(SL161.00買い)
前日のSL実行ポジションン
ドル円ショート50,000★▼153.50(SL154.30買い)-¥40,000
2025年2月収支経過(03~13日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥75,000-¥40,000
ユーロ円+¥155,000+¥40,000
ユーロドル
豪ドル円+¥140,000+¥55,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000☆153.50(SL154.00買い)
ユーロ円売り50,000★△158.30(156.50ロングカバー)+¥90,000
ユーロ円売り50,000★▼159.00(SL159.50買い)-¥25,000
豪ドル円売り50,000☆96.80(SL97.30買い)
前日の売買 海外市場
ドル円売り50,000☆154.30(SL154.80買い)
ユーロ円売り50,000★▼159.80(SL160.30買い)-¥25,000
豪ドル円売り50,000☆97.30(SL98.80買い)
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000154.80(SL155.30買い)
ドル円買い50,000153.30
ユーロ円売り50,000☆160.80(SL161.30買い)
ユーロ円買い50,000159.00(SL158.50売り)
ユーロドル売り50,0001.0450(SL1.0500買い)
ユーロドル買い50,0001.0300(SL1.0250売り)
豪ドル円売り50,00097.80(SL98.30買い)
豪ドル円買い100,00096.30
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000154.80(SL155.30買い)
ドル円買い50,000153.50
ユーロ円売り50,000161.00(SL161.50買い)
ユーロ円買い50,000159.80
ユーロドル売り50,0001.0480(SL1.0530買い)
ユーロドル買い50,0001.0330(SL1.0280売り)
豪ドル円売り50,00097.50(SL98.00買い)
豪ドル円買い100,000☆△96.50(97.05ショートカバー)+¥55,000
豪ドル円買い50,00095.80(SL95.30売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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