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為替モーニング東京市場2025年2月10日

2025年02月10日
(コラム執筆時間:08時20分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円150.50~152.50
ユーロ円155.50~157.50
ユーロドル1.0230~1.0400
豪ドル円94.00~95.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

日米首脳会談はトランプ大統領が対日貿易赤字削減を望んでおり、日本への関税も選択肢の1つだと述べてはいるが、一方で為替の協議に関しては、日米の財務相間で協議継続と無難に消化しており、円相場への影響は限定的になっている。相対的にはトランプ大統領の相次ぐ強硬姿勢は一旦小休止との見方もあるが、反面、メキシコ並びにカナダに対しての追加関税は1か月延期したものの、米国のターゲットが中国にあるだけに、今後の成り行きを見極めるまでは積極的な売買は手控えざるを得ないだろう。政府日銀としても日本経済の緩やかな回復が続くことが期待されてはいるが、過度な円安局面はインフレ加速懸念や実質賃金の足かせになる可能性も高く、とりあえずは金利正常化を速める必要性もあって、加速的な円安傾向は後退しつつある。そんな中、日米の債券利回りは縮小傾向にあるが、依然として日米の銀行間取引(米FFレート0.45%前後・無担保コール0.5%前後)が4%前後乖離しており、投機筋や短期筋としてもドルショートを維持する難しさがあるだけに、円高が進行したとしてもあくまでも短期的な局面に陥りやすい相場環境にある。引き続き相場が大きく動意づいてからの始動が得策であろう。

一方、ドル円は日米首脳会談では特にサプライズ的なヒントは得られなかったが、現段階は前哨戦であり、相対的に調整主導の展開に追いやられている。依然として米金利の優位性を背景にしたドル買いが優勢であり、150円割れも意識され始めているだけに、過度な円安期待は後退している。引き続きレンジ幅ドル円150.50~152.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルはECBの利下げ観測や欧州への追加関税を残しており、依然として拙速的な上値トライは慎重になっている。ただ1.03割れの段階では随時ポジション調整買いも散見されているだけに、引き続き直近のレンジ幅ユーロドル1.0250~1.0400を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、150円台半ば前後から押し目買いと共に、152円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.02台半ば前後から押し目買いと共に、1.04前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は上値の重さを意識しており、現状ではドル円152円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は150円前後を視野に、現状では150円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、トランプ大統領に翻弄された感が強く、さらに調整色を強めている。現状ではユーロドル1.04前後からナンピン売り共に、1.02台半ば前後から少なめの押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円150円台半ば前後ではロング、152円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は155円台半ば前後から押し目買いと共に、157円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は94円前後から押し目買いと共に、95円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円150.00153.00
ユーロ円155.00158.50
ユーロドル1.01801.0450
豪ドル円93.5096.30

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円150.00153.00
ユーロ円155.00158.50
ユーロドル1.01801.0450
豪ドル円93.5096.30
現在のポジションン
ユーロ円ロング50,000☆156.00(SL155.50売り)
豪ドル円ロング50,000☆94.50(SL94.00売り)
2025年2月収支経過(03~10日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥35,000
ユーロ円+¥65,000
ユーロドル
豪ドル円+¥35,000
前日の売買 東京市場
出来ず Nothing done
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り50,000152.50(SL153.00買い)
ドル円買い50,000150.00(SL149.50売り)
ユーロ円売り50,000158.00(SL158.50買い)
ユーロ円買い50,000☆156.00(SL155.50売り)
ユーロドル売り50,0001.0450(SL1.0500買い)
ユーロドル買い50,0001.0300(SL1.0250売り)
豪ドル円売り50,00096.50(SL97.00買い)
豪ドル円買い50,000☆94.50(SL94.00売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000152.50(SL153.00買い)
ドル円買い50,000150.50(SL150.00売り)
ユーロ円売り50,000157.00
ユーロ円買い50,000155.50(SL155.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0400(SL1.0450買い)
ユーロドル買い50,0001.0230(SL1.0180売り)
豪ドル円売り50,00095.50
豪ドル円買い50,00094.00(SL93.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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