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為替イブニング海外市場2025年2月6日

2025年02月06日
(コラム執筆時間:18時57分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円151.80~153.50
ユーロ円157.50~159.30
ユーロドル1.0280~1.0450
豪ドル円94.80~96.50
相場状況の振り返りと今後の展開予想

植田日銀総裁は現時点ではインフレ状態であると指摘しているが、反面、石破首相はデフレ脱却を論じており、政府と日銀は見解の相違を示している。本日も田村日銀委員は25年度後半には政策金利は中立金利まで上昇している必要があり、中立金利は最低でも1%との認識を示しているなど、穿った見方になるが石破首相の見解は少数与党の表れなのかもしれず、同時に明日のトランプ大統領との会談内容を見極めたいとの思惑があるのかもしれない。ただ既に物価は上昇中であり、実質賃金との整合性が取れていないだけに、同首相はデフレマインドを解消できていないのだろう。とは言え、トランプ関税問題が控えており、また今後もインフレが加速する恐れもあるだけに、政府日銀としても金利正常化の決断を迫られているのは間違いないだろう。それでも利上げには相当の時間を要するだけに、米債券利回り動向を睨みながら、臨機応変な売買が求められている。

一方、明日の日米首脳会談の内容や米雇用統計の結果を見極めたいとの思惑もあり、ドル円は152円台半ば近辺で試行錯誤が続いている。米10年債利回りが4.5%割れまで低下した印象も強く、そして日銀追加利上げへの期待も加わって、過度な円安は見込みづらい状況にある。遅かれ早かれ150円割れも意識せざるを得ないだろうが、現時点では時期尚早と判断し、引き続きレンジ幅ドル円151.80~153.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ECBの利下げ観測もあるが、本日の英中銀も0.25%利下げになる可能性が高く、ユーロは戻りの鈍さに繋がっている。引き続き、直近のレンジ幅ユーロドル1.0280~1.0450を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、今朝と同様にドル円152円割れから押し目買いと共に、153円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.03割れから押し目買いと共に、1.04台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は今朝と同様に、ドル円153円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は152円割れを視野に、151円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整色を強めている。ただ欧米政策金利の相違もあり、戻り売りを優先している。現状ではユーロドル1.04台半ば前後からナンピン売り共に、1.03前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は繰り返しになるが、ドル円151円台半ば前後ではロング、153円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は157円台半ば前後から押し目買いと共に、159円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は95円割れから押し目買いと共に、96円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.30154.00
ユーロ円157.00160.00
ユーロドル1.02301.0500
豪ドル円94.3097.00

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.30154.00
ユーロ円157.00160.00
ユーロドル1.02301.0500
豪ドル円94.3097.00
現在のポジションン
ドル円ロング50,000☆152.30(SL151.80売り)
ユーロ円ロング50,000☆159.30(SL157.80売り)
前日のSL実行ポジションン
ドル円ロング50,000★▼153.30(SL152.30売り)-¥50,000
2025年2月収支経過(03~06日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥15,000-¥50,000
ユーロ円+¥150,000
ユーロドル
豪ドル円+¥35,000+¥35,000
前日の売買 東京市場
ドル円買い50,000☆153.30(SL152.80売り)
ユーロ円買い50,000☆159.30(SL158.80売り)
前日の売買 海外市場
ドル円買い50,000☆152.30(SL151.80売り)
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000153.30
ドル円買い50,000151.50(SL151.00売り)
ユーロ円売り50,000159.50
ユーロ円買い50,000157.80(SL157.30売り)
ユーロドル売り50,0001.0470(SL1.0530買い)
ユーロドル買い50,0001.0330(SL1.0280売り)
豪ドル円売り50,00096.80(SL97.30買い)
豪ドル円買い50,000☆△95.30(96.00ショートカバー)+¥35,000
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000153.30
ドル円買い50,000151.80(SL151.30売り)
ユーロ円売り50,000159.30
ユーロ円買い50,000157.50(SL157.30売り)
ユーロドル売り50,0001.0450(SL1.0500買い)
ユーロドル買い50,0001.0280(SL1.0230売り)
豪ドル円売り50,00096.50(SL97.00買い)
豪ドル円買い50,00094.80(SL94.30売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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