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“新規のポジション形成”が手控えられやすいだけに…!?

2024年11月26日

◆ “上を下へ”の乱高下

「米財務長官人事」を背景に“下窓”を空けたドル円でしたが、すぐさま欧州タイム序盤には“窓埋め”を完了しています。
当のベッセント氏が『準備通貨としてのドル価値を維持』『優先事項は減税実行』と発言したことが影響していると見られます。
一方でその後も「米10年債利回り急低下」から“153.626円(NYタイム序盤)”へ、「NYダウ上昇→リスク選好」から“154.518円(同中盤)”へと揺れ動いたものの、“方向感定まらず”を脱することはありませんでした。
本日に入って再び“ドル売り”に傾斜しかける場面も見られましたが、「トランプ関税発言」にて“押し戻されて”いるのが実状といえます。


ただ持続性となると…? - 「米財務長官人事」を巡る思惑

前記した「オープニング時の下窓」あるいは「NYタイムの米10年債利回り急低下」は、いずれも「米財務長官人事」が影響していると見られます。
ただトランプ政権誕生は“まだ先(来年1/20)”ということを踏まえれば、「財政規律順守&インフレ抑制」を囃すのは少々無理があると見るのが自然です。
そうなると昨日の動きは、これらを“囃した”というよりは、これらを“キッカケにした”と見るのが自然といえます。
それに「米感謝祭ウィーク」という今週のスケジュール感を重ねれば、少し早めに“ポジション調整(利益確定売り)”が出たと考えるのが妥当なところ…?
そうなると「米財務長官人事」を背景にした“ドル売り”もその持続性については微妙といわざるを得ない…?


◆ 目先のポイントは“20日移動平均線”

テクニカル的に見ると“154円ライン”には、“20日移動平均線(本日は153.965)”が切り上がってきています。
そして9/30に上抜いて以降、当該ラインが“下値支持線”として機能し続けてきたという事実があります。
オーバーシュートがあるだけに“下抜けない”ということはできませんが、終値ベースでは“維持される”、少なくとも“収斂圧力がかかる”と考えるのが自然な状況でもあります。
“ポジション調整(利益確定売り)”がもう一段入らないとも限りませんが、やはり“下値は限定的”と考えておきたいところです。
“新規のポジション形成”が手控えられやすいスケジュール感になりますので…。


◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

156.000(大台、11/15~11/18の76.4%戻し、ピボットハイブレイクアウト)
155.883(11/20高値)
155.405(11/21高値)
155.327(ピボット2ndレジスタンス)
上値5:155.130(11/20~11/21の61.8%戻し、+1σ)
上値4:155.020(11/22高値、日足・一目均衡表転換線、大台)
上値3:154.991(11/20~11/25の61.8%戻し)
上値2:154.713(11/25高値、11/20~11/25の50%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:154.439(11/20~11/25の38.2%戻し)
前営業日終値:154.223
下値1:153.965(20日移動平均線、大台)
下値2:153.623(日足・一目均衡表基準線、ピボット1stサポート)
下値3:153.547(11/25安値)
下値4:153.410(11/12安値)
下値5:153.268(11/19安値、11/8~11/15の76.4%押し)
153.052(週足・一目均衡表先行スパン上限、ピボット2ndサポート、大台)
152.703(-1σ)
152.616(11/11安値)
152.443(ピボットローブレイクアウト)


◆ 豪ドル円 抵抗・支持ライン

101.827(+2σ、ピボットハイブレイクアウト)
101.555(11/20高値)
101.462(ピボット2ndレジスタンス)
101.270(11/20~11/22の76.4%戻し)
上値5:101.144(11/21高値、+1σ)
上値4:101.000(大台、11/20~11/22の61.8%戻し)
上値3:100.802(11/22高値、11/20~11/22の50%戻し水準、ピボット1stレジスタンス)
上値2:100.736(200日/20日移動平均線、日足・一目均衡表基準線)
上値1:100.488(週足・一目均衡表先行スパン上限)
前営業日終値:100.303(日足・一目均衡表転換線、週足・一目均衡表転換線)
下値1:100.117(-1σ)
下値2:100.014(11/25安値、50週移動平均線、大台)
下値3:99.869(ピボット1stサポート)
下値4:99.748(週足・一目均衡表基準線、月足・一目均衡表転換線)
下値5:99.614(100日移動平均線)
99.547(-2σ)
99.496(11/19安値)
99.421(11/15安値、ピボット2ndサポート)
99.088(10/8安値、日足・一目均衡表先行スパン上限、20週移動平均線)
99.000(大台)
98.855(ピボットローブレイクアウト)
98.687(10/2安値)
98.350(10/1安値、週足・一目均衡表先行スパン下限)


◆ ポンド円 抵抗・支持ライン

197.774(11/20高値)
197.000(大台)
196.601(11/21高値、20日移動平均線、11/20~11/22の76.4%戻し)
196.000(大台)
195.895(11/20~11/22の61.8%戻し)
195.314(11/20~11/22の50%戻し)
195.134(50日移動平均線、日足・一目均衡表基準線)
195.000(大台)
194.870(-1σ)
194.805(11/22高値、200日移動平均線、11/20~11/22の38.2%戻し)
194.627(11/25高値、週足・一目均衡表転換線)
194.103(週足・一目均衡表基準線)
193.957(100日移動平均線、大台)
前営業日終値:193.783
193.619(-2σ)
193.273(11/25安値)
193.109(20週移動平均線)
193.000(大台)
192.854(11/22安値、50週移動平均線)
192.450(週足・一目均衡表先行スパン上限)
192.365(日足・一目均衡表先行スパン上限)
192.000(大台)
191.731(10/4安値)
191.000(大台)
190.415(10/2安値)
190.000(大台)
189.856(10/1安値、日足・一目均衡表先行スパン下限)

《11:10》
《11:40、テクニカルライン追記》

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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