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為替モーニング東京市場2024年12月2日

2024年12月02日
(コラム執筆時間:08時23分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円148.80~150.80
ユーロ円157.30~159.30
ユーロドル1.0500~1.0650
豪ドル円96.50~98.30
相場状況の振り返りと今後の展開予想

トランプ関税が世界的な懸念材料となる中、トランプ氏とメキシコ大統領の会談が行われた。敵対的な雰囲気は和らいだ感があり、急落していたメキシコペソやカナダドルの下げは一服している。そして堅調と見られていた米経済指標も軒並み予想を下回っており、米債券利回り低下を受けて相対的にドル売り圧力が強まっている。一方、植田日銀総裁はデータが想定通りに推移しているという意味で、追加利上げの時期が近づいているとしている。またインフレ率が2%を超え始めているときに一段の円安局面ともなれば、中銀にとってはリスクが大きいとも述べており、早期利上げの姿勢を強める中、ドル円は一気に節目の150円割れまで下落基調を強めている。ただ安全資産の面では米金利の優位性、あるいはリスク回避の展開から判断した場合には、過度な円高局面は描きづらい状況にある。いずれにしても市場には日米金利政策の不透明感や中国経済の失速懸念などの潜在的な波乱要素があるだけに、引き続き直近のレンジ幅を拡大し、少なめのナンピン売買で対応することが無難であろう。

一方、ドル円は想定以上に円買いが加速しており、依然としてストップロス主導の展開は否めない。ただ現時点では日銀もFOMCの動向を見極めたいとの意向もあり、日米の政策方針を見極めるまでは安易にどちらにも仕掛けづらい側面が強い。引き続きレンジ幅ドル円148.80~150.80円まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは欧州経済の脆弱性も問われる中、米ドルの調整売りを受けて1.05台を堅持している。たださらなる独自の買い材料は乏しく、拙速的な上値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0500~1.0650を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、149円割れから押し目買いと共に、151円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.05前後から押し目買いと共に、1.06台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、円高基調を察して様子見スタンスをさらに強めているが、輸出企業はドル円151円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は150円前後から買いを随時実施しており、現状では149円前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、ドルロングの手仕舞いが先行しており、底堅い展開ではある。ただ米ドル主導の展開に変化はないだけに、現状ではユーロドル1.05前後から押し目買いと共に、1.06台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円149円前後ではロング、151円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は157円台半ば割れから押し目買いと共に、159円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は96円台半ば前後から押し目買いと共に、98円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円148.30151.50
ユーロ円156.70159.80
ユーロドル1.04501.0700
豪ドル円96.0098.80

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円148.30151.50
ユーロ円156.70159.80
ユーロドル1.04501.0700
豪ドル円96.0098.80
現在のポジション
ユーロドルショート50,000☆1.0580(SL1.0650買い)
ユーロ円ロング50,000☆158.50(SL157.50売り)
豪ドル円ロング50,000☆97.50(SL96.50売り)
前日のSL実行ポジション
豪ドル円ロング50,000★▼98.50(SL97.50売り)-¥50,000
2024年11月収支結果 マイナス-¥168,500
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥100,000-¥35,000
ユーロ円-¥135,000
ユーロドル-¥134,500(-$850)
豪ドル円+¥10,000-¥50,000
前日の売買 東京市場
ドル円買い50,000★▼150.50(SL149.80売り)-¥35,000
ユーロ円買い50,000☆158.50(SL158.00売り)
豪ドル円買い50,000☆97.50(SL96.90売り)
前日の売買&予定 海外市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000151.80(SL152.50買い)
ドル円買い50,000149.30(SL148.70売り)
ユーロ円売り50,000159.30
ユーロ円買い50,000157.50(SL156.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0630(SL1.0680買い)
ユーロドル買い50,0001.0510
豪ドル円売り50,00098.50
豪ドル円買い50,00096.80(SL96.20売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000150.80(SL151.50買い)
ドル円買い50,000148.80(SL148.20売り)
ユーロ円売り50,000158.80
ユーロ円買い50,000157.30(SL156.70売り)
ユーロドル売り50,0001.0650(SL1.0700買い)
ユーロドル買い50,0001.0530
豪ドル円売り50,00098.20
豪ドル円買い50,00096.50(SL96.00売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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